2010年9月27日月曜日

あるがまま…Project Vol.7 を振り返って

「あるがまま…Project Vol.7」岸美智代さんの《 glassworks 空間 》展が終了致しました。
そう言えばこれまで、展覧会前や会期中のレポートは更新していましたが、展覧会を振り返ってのレポートは皆さんに伝えていませんでしたね。次へ次へ…という意識があるせいか、ついつい今後のことばかりに目が行ってしまいがちです。…という訳で、今回は岸美智代《 glassworks 空間 》展を振り返ってのコメントを投稿いたします。
まずは、ドキドキの搬入設置作業。オープン前日の搬入でしたが、私たちも当然その日に初めて搬入作品を確認します。インスタレーションゆえに「ぶっつけ本番」的な緊張感が展示室を支配します。一般のギャラリーでは展示作業のほとんどを作家さん側に委ねると思いますが、ギャラリー・サイズでは、積極的に作業に関わります。なぜなら、展示空間のスペックを誰よりも知っているから。作家さんと一緒に作業に加わり、作家さんの表現したい理想を肌で感じ、その理想にできるだけ近づける。…そんな、ちょっとしたコラボレーションが、ここでのインスタレーションの可能性を高めることになると思っています。いや、それが不必要な展示であればお節介はしませんので、あくまでもケースバイケースです。
岸さんのケースで言えば、上手くコラボレートできたと思っています。というか、正しくは、岸さんが上手く私たちを使ってくれました。
広く「ランドスケープスカルプチャー」といわれるインスタレーションでは、実に大勢のスタッフが展示作業に関わりますが、今回はそのミニマムな室内版であると思います。ですから、規模はどうであれ、岸さんは作家として表現を追求・指示し、我々は従事・作業する、という関係が望ましいと感じた訳です。
岸さんの制作履歴を見てみると、過去の作品の表現手段は自己完結するプライベート性を強く感じるのですが、最近の作品には積極的に環境に関わるパブリック性を感じます。今回の展示も、この小さな空間に対しさらなる表現的パブリケートを試みたような気がします。(岸さんスイマセン、私の勝手な推測です。)その意味では、以降の岸さんの活動(発表)の場には、多くの方々が関わっていくことがキーになるのかも知れませんね。
岸さんの展示では、私たちも本当に勉強になりました。見解は間違っているのかもしれませんが上記のようにギャラリー側に考察するきっかけを与えてもらったことだけでも実に有難いです。改めて、当プロジェクトに参加して頂いたことを感謝します。

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